最初の出会いは、お施主様の経営されているバーバー(理髪店)の工事をお手伝いさせて頂いたことでした。その後、お仕事が落ち着いた頃に、マイホームを建てたいとのご要望をお受けいたしました。お施主様には、Shin空間が主催する家づくり教室など各種のイベントにもご参加くださり、土地探しから二人三脚でサポートをさせて頂きました。お施主様のご要望は、木の温もりの溢れる平屋の家。バランスの良いように、左右対称となるシンメトリーの空間デザインにも、こだわりを持たれていました。屋根には軽量で耐久性もあるガルバリウム鋼板。外壁には、国内産のスギ板張りで、木の雰囲気を存分に味わえるスタイルに。時の流れとともに、木の風合いの変化を楽しめるのもポイントの一つです。広々としたウッドデッキが設置されているので、ご家族やご友人と一緒にお庭でバーベキューなども楽しめますね。
木の温もりや優れたデザイン性だけでなく、二酸化炭素の排出が少ない省エネ住宅の低炭素住宅でもあるので、補助金制度を利用できたのも特徴となっています。
この家の大きな魅力の一つは、平屋を最大限に活かした大空間のリビングです。天井も高く、より開放的に感じられる空間に仕上げられています。床板には国産の30ミリのスギ板を採用。通常よりも厚目の床板を使用しているのもポイントです。ご家族で一緒に床板に蜜蝋ワックスを塗るなど、家づくりの思い出にもなっています。ご家族で協力して完成した素敵な空間となりました。内壁や天井は、木の雰囲気と調和する白の塗材で仕上げてあります。スギ材の床板やヒノキの梁などが映える大空間のリビングとなっています。
リビングの左右には、キッチンと書斎スペースを配置。またS様邸の大きな特徴として、屋根裏空間への階段がシンメトリーとなるように、二つ設けられています。リビングの大空間を活かせるように、通常の階段よりも奥行きをコンパクトにして、一歩一歩踏み分けられる左右段違いのスタイルにしているのも大きな特徴です。頻繁に利用しない場合には、飾り棚として活用できるのもポイントになっています。
リビングと緩やかに繋がるキッチンとダイニングのスペース。間仕切りの棚を配置して、優しく空間を分けています。立ち上がりを設けて、リビングから炊飯器や電子レンジが見えないようにしているのもポイントです。奥様と一緒に展示場に訪問して、機能や高さなどを確認したオーダーキッチンが設置されています。木の温もりの感じられる内観に合わせて、ブラウン系の木目調キッチンを採用。
リビングとの空間のメリハリをつけるために、キッチンとダイニングのスペースの天井は意図的に低くしているのも特徴となっています。場所によって天井の高さを変化させることで、空間に動きを持たせています。独創的な階段の上には、屋根裏空間。将来的にはお子さんたちのお部屋となるスペースです。階段の上部には、天窓が設置されているので自然の光が降り注ぎ、十分な明るさも確保しています。木の温もりやデザイン性だけでなく、気密性や断熱性、耐震性などにも優れたご家族で快適に過ごせる大空間の平屋の家が完成しました。