夏は暑く、冬は寒い。太陽の光が上手く入らず、暗い。地震も心配。といったような住まいのご不安を以前から持っていたI様。ご自宅の老朽化や将来的に車椅子なども利用できるようにバリアフリー化をしたいとのことから建て替えを検討されていました。商業写真の撮影を主体とした企業を経営されているI様との出会いは異業種交流会にて。その後、Shin空間の宣材写真や建物の竣工写真の撮影をお願いするなどのお付き合いをさせて頂いていました。お仕事を通じて、さまざまな企業とお付き合いのある中、家づくりの際にShin空間を選んで頂けたのは、竣工写真の撮影の際に、お施主様との関係性やスタッフの作業、現場の様子などを見て頂けたことがポイントだったと思っています。
1階は親世帯、2階は子世帯として二世帯住宅となるI様邸。メンテナンスフリーで、シンプルなデザインに仕上げるため、屋根と外観は軽量で耐久性のあるガルバリウム鋼板を採用。屋根には5.4kWの太陽光パネルも設置。緩やかな傾斜の屋根なので、太陽光パネルが目立たないのも特徴になっています。雨や風の影響を受けにくい正面の外壁にはアクセントを付けるために板張りに。節のないものを選んでいるのもポイントです。十分な駐車スペースも確保したI様邸。将来的に車椅子も利用しやすいように玄関までのアプローチはスロープを採用。また郵便受けには、ご不在時にも荷物の受け取りができるように宅配ボックスも設置してあります。住まいの右側の側面にはご要望にお応えして取り付けた屋根付きの物干しスペースも。ウッドデッキや2階のベランダも利用して洗濯物を沢山、干せるように考慮してあります。

1階は親世帯、2階は子世帯となっているI様邸。1階は北欧風の柔らかいデザインに、2階はニューヨーク風の落ち着いた雰囲気にまとめ上げてあります。1階は車椅子も利用できるように、廊下の幅も余裕を持った設計に。トイレも通常の2倍の広さに仕上げている点も大きな特徴となっています。洗面脱衣室の洗面台も足元にスペースがある車椅子でも使いやすいタイプを採用。洗面脱衣室の天井には物干しパイプがあり、また浴室内には3本の物干しパイプを取り付けて、たっぷりと洗濯物を干せるスタイルに。キッチンは汚れのつきにくいオールステンレスのもの。ショールームに同行して、高さも一緒に確認してあるので、使いやすさも安心です。1階の床材には、無垢のクリ材を採用しています。白を基調として壁や天井と調和した優しい北欧風の空間に仕上がっています。

1階の玄関から階段を上がっていくと無垢の木を使ったモスグリーンの中扉。こちらから子世帯の空間となります。1階は北欧風の柔らかい雰囲気でしたが、2階はニューヨーク風の落ち着いたデザインに。床材には濃い目の色味がポイントのアメリカンブラックウォールナットを採用。硬い木質でお手入れのしやすい点が特徴となっています。キッチンはこだわりのフルオーダーメイド。天板の天然石は、岐阜の石材屋さんに一緒に足を運んで、その場でお選び頂いたものです。側面の板材は木目がつながるように設計してあり、細部までお施主様のご要望が反映してあります。

キッチンの後方には、3枚の引き違い扉の収納があり、冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器などの家電を置いてあります。普段は目に触れないようになっているので、スッキリとした空間になっているのも特徴です。また事前に、それぞれの家電の大きさや設置数などの詳細を確認しているので、収納棚の大きさや高さ、奥行き、コンセントの数や位置、ブレーカーからの配線も完璧に仕上げてあります。

以前までのご自宅が採光に問題があり暗かったというお施主様。今回の建て替えでは、採光にも十分に配慮をして太陽の光がたっぷりと入る設計に。リビングやお部屋の壁の上部に窓を取り付けることで、採光を確保してあります。お部屋の上部に窓を取り付けることのメリットとしては、小さなお子さんが簡単に窓を開け閉め出来ないので、事故防止の一面もあります。住まいの耐震性については、防災の拠点となる消防署や警察署と同様の耐震等級3を取得しています。地震にも安心の住まいが完成しました。また住まいの断熱性や省エネ性能を上げることに加えて、太陽光発電でエネルギーを創出することで、年間の一次消費エネルギー量の収支をプラス・マイナスでゼロにするZEH（ゼッチ）の認可も取得。補助金を利用して、太陽光発電を設置することができたのもポイントです。気密性にも優れた住まいでもあるので、遮音・防音性も向上。これまで近くの線路を通る電車の音が不満要素の一つだったそうですが、現在では気にならなくなったといったご感想を頂いています。お施主様のこだわりがデザインや機能面にも沢山詰まった二世帯住宅が完成しました。